第7回新卒者研修
9月7日(土)に第7回の新卒者研修が行われました
前半は「地域リハビリテーションの実際」というテーマで加藤成美先生に
講義を頂きました
加藤先生はリハビリデイズ・アンという通所サービス施設を立ち上げられ,
経営者として,セラピストとして活躍されています
経営者としての遣り甲斐,喜びなどをお話し下さった一方で,診療報酬の
改定により,理学療法士・作業療法士を取り巻く環境が変わることも強調
されていました.
国の医療・介護保険施策に常にアンテナを張ることの大切さや,自らのス
キルを磨き,理学療法士・作業療法士の専門性,効果を示していくことの
重要性についてもお話し下さいました.
今後,療法士はこのように起業し,さらに職域を広げていくことが求めら
れています
皆さん,加藤先生に続け
後半は「患者理解のための工夫」というテーマで本学作業療法学専攻の横
山剛先生に講義を頂きました
中でも大変興味深かったのは『疾患性』と『事例性』というお話しです
『疾患性』は対象者を疾患や症状に着目し理解するという考え方で,例え
ば「左片麻痺」「意欲低下」「抑うつで睡眠障害あり」というように対象
者を捉えます.『事例性』はその人の振る舞いをありのまま捉え理解する
という考え方です.
例えば,「リハ室に来てもただ黙って座っている」「夜眠れず昼間に眠た
そうにしている」というような捉え方をします.
我々医療職は『疾患性』で対象者を捉えがちですが,一歩間違うと『人』
ではなく『疾患』のみを見てしまいます
『事例性』で人を捉えることで“ただ黙って座っている人”に意欲低下だ
から意欲を高めようと関わるのだけでなく,ただ座ることしかできない辛
さに寄り添う,黙って座っているありのままを受けとめる,という関わり
方も大切だという気付きを頂きました
加藤先生,横山先生ありがとうございました